助成金の受給・申請について
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新たに若い人を採用しようと考えている、高齢者を雇入れるつもりがある、
これから事業を始めようとしている方など、助成金制度をご存知ですか??
助成金とは、国(厚生労働省)の施策に沿った
人事管理・労務管理を行っていく企業が給付金を受けられる制度です。
融資とは異なり、もらいきりで、返済の必要がありません。
しかし、助成金には様々な種類があり、提出先や適用要件もそれぞれ違うことから
受給要件を満たしていながらも
- 「制度自体の存在を知らなかった」
- 「要件に該当するかどうか良く分からない」
など、なかなか有効活用ができていないのが現状です。
当事務所では、それぞれの事業所の実態にあわせて、
また従業員の労働条件の改善等に有効な各種助成金・奨励金の提案を行ないます。
助成金を利用するには??
助成金は国(厚生労働省)の定める制度のため、
労働基準法等の法律を守っている他、
助成金ごとに異なりますが、主に下記のような様々な注意事項があります。
まず、ほとんどの助成金は下記の条件を満たしている事が第一条件となります。
- 雇用保険の適用事業所であること。
- 就業規則、労働者名簿、賃金台帳など法定の書類を整備していること。
- 事前に計画作成、提出等の手続きが必要なこと。
- 雇い入れ前後6ヶ月間に解雇者(退職勧奨を含む)を出していないこと。
- 労働保険料の滞納がないこと。
- 過去3年間に助成金を不正受給し、またはしようとしたことがないこと。
そして、この他以外に各助成金ごとに受給要件が別途ある…という形です。
注意しなければならないのは、受給をすることばかりにとらわれて、
要件を満たすために本来の事業の趣旨を
忘れてしまう事がないようにしなければなりません。
助成金は受給期間が限られていたり、1回のものが多いです。
受給にばかりとらわれると、例え受給できても
長期的にはマイナスになる場合もあるでしょう。
助成金の受給申請は、事業を発展させ、労働環境を見直すチャンスでもあります。
助成金の種類にはどんなものがあるの?
厚生労働省の助成金は「人」に関するものです。
主なものには、労働者の新たな雇い入れ、
労働環境・労働条件等の改善、福利厚生の充実、教育訓練の強化など
労働者が働きやすい環境を整備した事業所に対して支給されるものがあります。
ここで、求人関係で特に使いやすい助成金をまとめてみました。
助成金の種類 | 要件 | 雇入対象者の要件 | 助成金の額 |
---|---|---|---|
特定求職者 雇用開発助成金 |
ハローワークの 紹介で雇用 |
60歳~64歳及び 就職困難者(母子家庭の母 他) |
中小企業 30万円~ |
試行雇用奨励金 (トライアル助成金) |
ハローワークの 紹介で雇用 |
40歳未満の者、 45歳~65歳未満の中高齢者 (3ヵ月以上離職が 続いている者)、他 |
対象者1人につき 月額4万円 (最大3ヵ月) |
事業主 委託訓練制度 |
ハローワークへ 求人募集を行う |
年齢不問 (訓練生として採用するため、 訓練中は賃金支払が要らない) |
対象者1人につき 月額25,305円 (最大3ヵ月) |
さらに色々な助成金があります。
各種助成金、奨励金の制度について(厚生労働省HP)
助成金申請代行の流れ
1.申請する助成金の選定・申請にかかるアドバイス
雇用に関する助成金は多くあります。
その中から、お問い合わせを頂いた事業主様(法人・個人事業)に
あった助成金を選択し、ご提案やアドバイスをさせて頂きます。
2.助成金に必要な書類の準備をしていただきます
助成金の申請に必要な書類を準備します。
お客様にも必要となる書類をいくつかご用意していただきます。
助成金の受給は、労働法などの法令遵守が原則となります。
この時点で今までの労務管理に不備があれば改善するよう、お願いしております。
3.助成金の申請書作成・行政機関への届出
当事務所が助成金の申請に必要な書類を作成して、
所定の行政機関窓口に申請代行いたします。
4.行政機関による助成金申請の審査・調査
申請した書類に関して、行政機関で審査が行なわれます。
また、その際に追加の書類を行政機関から要求されることもあります。
その場合はお客様と再度ご相談させて頂きます。
5.助成金受給の可否
助成金申請審査を通過しますと「助成金支給決定通知書」が送付され、
その後、届出をした指定口座に助成金が振り込まれます。
※ 助成金の種類によっては、受給後に会計検査院による検査が行なわれる場合があり、
不正受給と判断されると、助成金を返還しなければなりません。
助成金受給の前提としてその場しのぎでなく、
受給後も関係書類や労働・会計帳簿等を一定期間保管しておくことが必要となります。