雇用延長制度の導入までのステップ
それでは、事業所として雇用延長制度を導入するには、どうしたら良いか??
制度導入に際して、確認しなければならない事項がいくつかあります。
実際の手順の例としては、このような形で進めていくといいでしょう。
導入ステップ | やるべきこと |
---|---|
1.「方針決定」 |
① 雇用延長制度導入に関する会社の方針の決定 ② 従業員の定年後の希望についてのヒアリング ③ 継続雇用制度の選択決定 |
2.「制度設計」 |
④ 雇用延長制度の内容検討・決定 ⑤ 雇用延長についての労使協議および労使協定の締結 ⑥ 就業規則の変更・意見聴取・届出 |
3.「従業員対応」 |
⑦ 従業員説明会の開催 ⑧ 雇用延長の希望の聴取、決定 ⑨ 個別労働条件の検討・個別面談の実施 |
4.「制度運用」 |
⑩ 個別雇用契約の締結 ⑪ 労働・社会保険手続き ⑫ 制度の見直し(賃金規定、退職金規定等含む) ⑬ 助成金の申請(受給要件に満たされる場合のみ) |
雇用延長制度を導入する際の注意点
Q 面倒だし、よくわからない。導入しなかった場合の罰則はあるの?
この対応策を取らない場合、現在のところは行政上の罰則はなく、
厚生労働大臣の勧告を受けるだけですが、民事上では別モノだと考えてよいでしょう。
正当な理由なく雇用延長の策をとらなかった場合は、定年の定めがないものと判断され、
従業員より60歳以降の賃金等の未払い分を損害賠償として請求される可能性はあります。
Q 継続雇用制度をする場合の対象者の選別での注意点は?
継続雇用制度の導入を選択した場合において、経営者の恣意的なものを含んだ
継続雇用の基準になっていた場合、法の趣旨に反することとなりますので、ご注意下さい。
具体的には、次のような形です。
判 断 基 準 | 法の趣旨に反する理由 |
---|---|
×「会社が必要と認めた者に限る」 | 基準がないことと等しいと判断されるため |
×「上司の推薦がある者に限る」 | 基準がないことと等しいと判断されるため |
×「男性に限る」 | 男女差別に該当する恐れがあるため |
雇用延長制度等についての対象事業所、対処方法は前のページを参照してください。
雇用延長制度支援コンサルティング
こうしたリスクを避けるための下記の一連の業務を総合的にコンサルティング業務として
引き受けることと致しました。提供いたしますサービス内容は、下記の通りです。
■ 雇用延長制度支援コンサルティング
【相談内容】
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① 経営者とお会いし、改正高年齢者雇用安定法の定める3つの選択肢のうち、
どれがその企業にとって最も経営上のメリットがあるのか判断するための
ご相談に応じます。
② その際に、「継続雇用定着促進助成金」の要件を満たす場合は、
助成金の申請も視野に検討いたします。
③ 従業員へのヒアリング設計などのご相談にも応じます。
☆ 基準を設ける継続雇用制度導入を選択肢として選んだ場合
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④ 継続雇用者の基準を決定するためには、労使協議が必要ですが、
労使が歩みよれるよう客観的な立場でアドバイスいたします。
⑤ 労使協議の場で合意が出来れば、合意された内容をもとに
継続雇用者の基準を労使協定書で定めます。
⑥ 就業規則の定年の条文を一部変更し、再雇用がある旨の変更を行います。
⑦ 再雇用規程(嘱託規程)の作成、変更を行います。
H18年4月から改正法が実施されています。
継続雇用制度の導入、継続雇用者の基準等に関しましては、お気軽にお問合わせ下さい。